トップページ>試行と思考>社内報はソリューション・ツールである。

社内報はソリューション・ツールである。

あなたの会社には解決するべき問題はありませんか?
唐突ですみません、そりゃありますよね。
100年に1度と言われる不景気の中、業績悪化に悩む企業は少なくないでしょう。
ええと、そうではなくて…今回、俎上に挙げたいのは
「社内コミュニケーションにおける問題」について。

たとえば以下のような問題です。
「社員のモチベーションが低く、つまらなそうに働いている。」
「隣の席にいる人が、どんな仕事をしているか知らない。」
「会社全体で取り組むべき業務改革が、社員に伝わっていない。」
「技術やノウハウがうまく継承できず、若手が育っていかない。」
「社員が定着しない。」
「トップと社員の間に、大きなギャップがある。」
「会社のビジョンや全体像が、ひとりひとりに浸透していない。」

このような「社内の問題」は、企業の売り上げや存続に
今すぐ影響するものではありません。
が、じわじわとボディブローのように組織を弱体化させていきます。
そして免疫の落ちた弱い企業体質だからこそ
“業績悪化"や“不祥事"が発症しやすくなる…のだと、私は思います。
いま世の中を賑わせている企業の倒産、食品偽装事件などは、
その顕著な例ではないでしょうか。

う~む、企業も人間と同じですね。
時間をかけて強い体質づくりを心がけていくことが、
結果的には長寿(成功)につながるのです。
自分で書いていて、思わず納得してしまった…。

あ、申し遅れました。お久しぶりのコピーライターYです。
長々とイントロを連ねてきましたが、そろそろ本題に入らせていただきますね。
(って、まだやったんかい!)

冒頭の「社内におけるコミュニケーション問題」を放置しておくと
じわじわと企業風土を蝕んでいく…では、どうすればいいのか。
タイトルに答えを出しちゃっているので、ここで引っ張ったりはしません。
そう、答えは「社内報」です。

社内コミュニケーションに関わる問題を解決して
強く健やかな企業風土をつくるために
社内報を活用しませんか、というのが今回のテーマです。
社内報というのは“唯一無二の社内メディア"であり
社内ソリューションを叶える未知数の可能性を包含しているツールです。

多くの企業は既にそのことに気づいており
新たに社内報を創刊したり、
これまでの社内報を戦略的に位置づけ直すケースが
このところ増えてきているようです。
では具体的に社内報が、どのようなソリューションを実現するのか。
ここでは大きく3つのポイントをご提案していきます。

1.社内報は、インナーブランディングに不可欠なツールである。

インナーブランディング…読んで字のごとく企業内部におけるブランド構築です。
企業の理念や方向性を、社員の意識や行動に刻む込むことです。
インナーブランディングによって社員ひとりひとりがブランドの体現者となり伝達者となります。
それなしには企業のブランディングは完成しません。

欧米の企業では「PRは内からはじめよ」というのが常識だそうですが、
社内報はまさに、
そのインナーブランディングにうってつけのツールです。
特にM&Aを繰り返すことで、グループが増殖して
“わけわかんないことになってきた"企業など
社員の意思統一をはかるためにも効果的ではないでしょうか。

たとえば
●トップの理念や方針を繰り返し伝える。
●自社の企業活動についてわかりやすく伝える。
●経営に関する情報をタイムリーに伝える。
そんな企画を盛り込むことで、社内報は「インナーブランディング構築」ツールとなります。

2.社内報は、コミュニケーションの活性化に不可欠なツールである。

リクルートの社内報「かもめ」は、賞も取っている優れた冊子ですが、
その編集を長く勤めた福西七重氏は、ご自身の著書の中で
「社内報は企業のタテ、ヨコ、ナナメをつなぐメディア」だと言っておられます。

トップと社員をつなぎ、社員と社員をつなぎ、
そして時には第三者の意見も取り入れてナナメもつなぐ。
ナナメというのがミソで、たすきがけすることでタテヨコの結び目が頑丈になるのだそうです。
これはナレッジマネジメントや人材育成にもつながるので
成長企業にとって非常に大切な要素ではないでしょうか。
具体的には
●トップから社員へ、社員からトップへ。インタラクティブな情報。
●ビジネスにおけるノウハウやスキル、スピリット。
●時には社外の第三者の意見。
そんな企画を盛り込むことで、社内報は「コミュニケーション活性化」ツールとなります。

3.社内報は、社内風土の強化と健全化に不可欠なツールである。

抽象的な表現ですが、もしかすると、これが最も重要なことかもしれません。
さきほどのリクルートの創始者である江副浩正氏は
「制度より風土」こそが会社の強さであると言っていたそうです。
そして、そのために社内報を創刊したのだとも。

たとえば、ここに2つの会社があります。
A社を訪れると受付から営業、掃除のオバチャンまで「こんにちは!」と挨拶してくれる。
片やB社は、お客が来ても皆知らん顔でパソコンに向かっている。
別にA社の人間が皆良くて、B社の人間が悪いということはないのです。
ひとりひとりの能力の差も、ないでしょう。
単にみんながやっていることだから…けれど、この結果が
会社にもたらすものは大きいですね。
それが企業の文化、風土というものではないでしょうか。
具体的には
●社員の美点や成功にスポットを当てる。
●社員の“良心"を醸成する。
●社員同士の仲間意識を醸成する。
そんな企画を盛り込むことで、社内報は「企業風土を強化する」ツールとなります。


このような社内報のチカラ、まだすべての企業に理解されているとはいえません。
わざわざお金をかけて社内報を印刷しなくても
社内イントラネットでメールマガジンとして配信すればいいのでは…という声も聞きます。
もちろんそれはそれで意義あることですが
最近では「ウェブ社内報」を辞めて、
紙媒体への回帰する企業が増えていることも申し上げておきましょう。

思うに、情報をタイムリーに伝えるならウェブが効果的ですが
社内報の目的は、じっくりと読み込み、考えを浸透させること。
やはり紙媒体ならではの特性を生かすことで
その効果が高まっていくのではないでしょうか。

社内報を企業戦略の一環としてとらえ
社内の問題解決ツールとして利用することで
明日の売り上げには結びつかないかもしれません。
けれど1年後、2年後に身を結ぶ企業体質の強化を考えたとき
チャレンジしてみる価値は十分にあると、私は確信しています。

最後に、このテーマを考えるにあたって
文中にも紹介した福西七重氏の
「もっと!冒険する社内報」(Nanaブックス)を参考にさせていただきました。
大変面白く、また刺激になる内容でしたので
社内報改革を考える方は、ぜひご一読してはどうでしょうか。

<本日の注目>

ブログの筆者が「いま、これがスゴイ!」と感じるモノを勝手にセレクトして紹介します。

「電化製品列伝」長嶋有
活字を読んで、声を出して笑うことがめっきり少なくなってしまいました。しかし東海林さだお氏と、この長嶋有氏だけは、私の笑いのツボをギュッと押してくれる数少ない作家さんです。この「電化製品列伝」も、地下鉄の中で思わず「むふふ」と怪しい声を何度も上げてしまいました。一見、電化製品をテーマにしたエッセイか…と思われがちなのですが、これは書評集です。長嶋氏が、さまざまな小説や映画などの作品中に登場する“電化製品の場面"に着目して考察したもの。作品の伝える大きなテーマとは全く無関係に思える“電化製品の登場するシーン"を抜き出して、作品の時代背景や作者の意図に迫っていく…という趣向です。たとえば、川上弘美「センセイの鞄」の電池、吉田修一「日曜日たち」のリモコン、福永信「アクロバット前夜」のマグライト、吉本ばなな「キッチン」のジューサー…などなど。取り上げている作品は未読のものも多かったのですが、とっても楽しく読めました。2008年も押し迫ってきましたが、今年のベスト20(って中途半端ですが)に入る一冊でした。
あさひ高速印刷に見積もりを依頼する
業界別印刷
印刷に関するご要望
  • お仕事手帖
  • 試行と思考
  • あさひ高速印刷のトップページへ
  • あさひ高速印刷の会社概要
ISO9001