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プロモーショナル・マーケティングって何ですか?

それにしても暖かな冬でしたね。
着ると必ず「エスキモーの人」と呼ばれる
分厚いムートンコートの出番が
昨年に引き続き今年も無かった…
それはそれでちょっぴり寂しいコピーライターYです。

いきなりですが
ジマン、かましてよかですか?

(これって死語?トシばれる?)
実は私、昨年の暮れに
「プロモーショナル・マーケター」なる資格を取得しました。

プロモーショナル・マーケターって何?
聞いたことがないのは当然です。
何せスタートして4年目という
まだまだ認知度の低い資格ですから。
プロモーショナル・マーケターとは
(社)POP広告協会が認定する資格で
「プロモーショナル・マーケティング」に関する専門知識を
有すると認められたプランナーやクリエイターに与えられる…と
いうことになっています。

じゃあプロモーショナル・マーケティングって何?
セールス・プロモーションという広い活動範囲の中でも
「ある特定の顧客行動」に注目することで
売り上げを確実に伸ばすことを可能にする
非常に特化した領域のマーケティング活動のことです。

以下、今回は
このプロモーショナル・マーケティングについて
一席ぶたせていただきますね。


●今、消費者の購買行動が変わりつつあります。

一般にセールス・プロモーション(以下SP)といわれる活動には
大きく4つの分野があるといわれています。

1.広告機能

「メディア」としての分野。新聞・雑誌広告、ネット系広告、交通広告…など。 ブランド認知、ブランドへの好感度を育てることを目的とします。

2.広報分野

いわゆる「パブリシティ」。マスコミなどで話題をつくることで 間接的にブランドを売り込むことが目的です。

3.購買動機付け機能

「消費者の購買を直接的に動機づける」分野。たとえば試供品を配布して商品を 試してもらったり、割引券をつけて購買を決断させる…など。

4.販売関与者動機付け機能

いわゆる「トレード・リレーション」。顧客ではなく、営業マンや販売店に働きかけて 現場の“売る気"を創り出す目的。販売マニュアルの配布、販売コンテストの開催…など。

このように大きく4つの顔を持つSPですが、実はこの中に
「SPにしかできない」特有の働きがあります。

何でしょう?

そう、答えは3番の「購買動機付け機能」です。

1番はマス媒体を使った広告戦略の領域ですし
2番も同じく広報戦略の領域。
4番のトレード・リレーションは営業戦略の領域です。
それぞれコアになっている戦略があり
SPはそれをお手伝いする役割が課せられますが
決して主役にはなり得ません。

ところが
3番の「購買動機付け機能」だけはSP固有の領域です。
他のマーケティング・ツールにはできません。
その商品を「今、買わせる動機付け」を行う。
この特化した役割を
SPの中でも特に
プロモーショナル・マーケティングと呼ぶのです。

これは
一連のマーケティング活動のゴールである「販売成果」実現のために
消費者の背中を押す「最後の一押し」です。
このプロモーショナル・マーケティングが機能しなければ
莫大な予算をかけて行った広告や広報活動が
すべて無に帰してしまう…といっても過言ではありません。

そもそも
プロモーショナル・マーケティングという概念が生まれた背景には
消費者の購買行動の変化があります。
今日の市場では
「認知」が「購買」を保証してくれない…という事実があります。

日本POP広告協会の調査によると
スーパーなどの店頭を訪れる顧客の中で
「何を買うか」をはじめから決めているのは約2割だそうです。
(この買い方を“指名買い"といいます)
ほぼ8割の人々が「店頭に行ってから決定する」ということですね。

昔は「広告を打つ」→「知名度が上がる」→「モノが売れる」という図式があり
メーカーは大々的な予算を組んでマス広告を打ち、
人々は「テレビで見たアレを買おう」と店頭へ急ぎました。
しかし現代における図式はこうです。
「広告を打つ」→「知名度が上がる」→「でもモノが売れない!」
「認知」と「購買」とのギャップを埋める手だてが必要であり
そこでプロモーショナル・マーケティングの登場というわけです。

●プロモーショナル・マーケティングの計画手順とは。

ブランド選択が店頭で大きく左右される時代に
プロモーショナル・マーケティングは
「顧客に今、買うべき動機付け」を行う
最後の一押し的なマーケティング行動であるということは
理解していただけましたね。

では実際の用法はどうするのか。
プロモーショナル・マーケティングの面白いところは
その構築手法が非常に体系化されており
決められた手順を踏んでいくことによって
効果的な戦略企画を立てることができるという点です。

ここでは詳細を書くことはもちろんできませんが
大まかに言えばこんな感じです。

1.市場分析をする。

独自の市場分析手法によって 「プロモーショナル・マーケティングが最も効果的な市場」を 探すことからスタートします。 つまり市場は均一に収益を生むのではなく 大きな収益が期待できるのは、ごく一部。 収益期待の髙い市場の絞り込み、いわゆる「投下計画」が必要となります。

2.戦略課題を決める。

前述の市場分析から、どんな問題点に留意し どのようなチャンスを活用してプロモーションを展開するかを判断します。 例えばプロモーションの目的は 「新規客の購買促進」なのか「既存客の囲い込み」なのか。 ターゲット層はどこなのか。 プロモーション展開の場は、どこに集中するべきなのか。 …といったことです。

3.戦術計画を策定する。

具体的なアクション・プランの立案で、 クリエイティブなスキルが必要となります。 プロモーション・テーマともいえるキーワードを開発し、 このテーマを展開するための手法を選定します。 プロモーション手法は大きく分けて18種類あり それぞれの効き目の“クセ"を理解しながら テーマを最大限に訴求できるものを選びます。

4.メディア・ツールを計画する。

ターゲット層に向けて 今回のプロモーションを伝える媒体(メディア)を選択し またプロモーション運営に必要な道具類(ツール)を制作します。 無数にあるメディアの中から必要なものをピックアップして 費用効率の良いターゲット到達を実現するプロモーション・メディアミックス、 ツール・ミックスを計画を考えることが必要です。 まあ、いくら効果的なプロモーションを行っても ターゲットに知らせることができなければ意味がないということですね。

とまあ、ほんとうにざっくりと
プロモーショナル・マーケティングの手順を紹介しましたが
こうやってみると
「戦略」とか「投下計画」とか「ターゲット」とか
マーケティング用語には不穏なものが多いですね。
もともと戦争における軍事戦略が基本になっているので
致し方ないのかも知れませんが
やっぱり私には違和感があります。

だってビジネスは、マーケティングは、
コミュニケーションであって、戦争じゃない!
なんて思うので過去には
企画書の「ターゲット」という言葉を
全部「訴求対象」に置き換えたりしてました。

今もその気持ちは変わっていません。
戦う相手も攻略する相手もいない。
みんなが幸福になるプロモーションでなければ
どのような意味があるのでしょう。

とはいえ
長いものに巻かれるタチなのと
たかが言葉上の問題(されど言葉…なんだよね)なので
今回はあえて
テキスト通り軍事用語をバリバリ使わせていただきました。
そのうちもっと
コミュニケーション的な文脈で
プロモーションを語ることができればいいんですけれど。

話がすっかりそれたところで
今回はここまで。
プロモーショナル・マーケティングに関しては
具体事例などをもっと経験した上で
また改めて語ることができれば、と思います。

<本日の注目>

ブログの筆者が「いま、これがスゴイ!」と感じるモノを勝手にセレクトして紹介します。

「ふつうな私のゆるゆる作家生活」 益田ミリ
アラフォー…と呼ばれる独身女性のキモチを描いたこの作家のマンガ『すーちゃん』『結婚しなくていいですか』が、あまりにも名作だったので、思わず購入してしまった一冊です。独特のほんわりとした作風で、ご自分が漫画家になるまでの日々と、その日常が描かれています。しかし!ただのゆるゆる4コマと思うなかれ。益田ミリは奥深いぜ〜。今回もグッとくる台詞がいくつもありました。例えばこんなお話。益田さんの担当編集者はエリートが多く、いつも色々と言葉を直されるんだそうです。その時に彼女が「私、ほんとうに言葉を知らなくて…」と言うと編集者は「でも僕には物語は作れませんから」。彼女はそこで思います。「お互いに尊敬し合うことでしか、信頼関係は生まれないんだ」。うううっ(涙)。
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