メディア・ユニバーサルデザイン(MUD:Media Universal Design)
技術の進歩により、ひと昔前なら白黒や単色だった案内表示や新聞・雑誌・教科書といった印刷物、表示ランプなどがどんどんカラーものに置き換わり、世の中は無数の色であふれかえっています。
しかし、誰しもが全く同じ色に見えているとは限りません。特に見え方が著しく異なる方を色弱者ということがあります。配慮に欠ける色使いやデザインでは、色による情報がきちんと伝わらないことがあります。
公共性の高い看板や案内図、パンフレットなどは、美しさもさることながら情報をいかに正確に伝えるかが重要ではなってきます。これからは、ユニバーサルデザインの観点から、必要な情報を的確に伝えることがデザインにも求められています。
メディア・ユニバーサルデザインの必要性
●色弱者
色弱者は、日本で約320万人いるといわれてます。日本人男性の20人に1人、女性では500人に1人の割合で現れるといわれます。
●高齢者の増加
高齢になると視力が衰えたり、緑内障や白内障などの老化に伴う目の疾患を患いやすくなります。高齢者以外にも、糖尿病性網膜症、網膜色素変性症などの疾患は視力が低下するとともに、色覚にも影響があらわれるといわれています。
●子どもや外国人
観光やビジネスなどで日本に入国するのはもちろん、長期にわたり日本に在住する外国人も年々増加しています。
また、外国人同様に子どもにも伝わりやすい情報、わかりやすい表現が必要とされます。
さまざまな場面や用途で、
メディア・ユニバーサルデザインが必要とされています。
学校などの教育現場で
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・学校や予備校等で使用されるテキストや教材
・施設内の案内表示
・広報パンフレット、案内物 病院・薬局、公共交通機関で
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・病院や美術館などの施設表示や各種案内図
・地下鉄やバス乗り場の地図・路線図
・広報パンフレット、案内物 危険、用法の告知するもの
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・医薬品の添付文書
・食品の成分表示、使用説明書
・機械、機器類の取扱説明書、マニュアル
・標識、ハザードマップ類 情報の公平性が求められるもの
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・企業、メーカーのIR情報、CSR報告書
・報告書等の説明図やグラフ
・金融、保険の定款
その他、カレンダー、パッケージ類など。
まずはご要望をお聞かせください。 折り返し、2営業日以内に担当者よりご連絡いたします。
以下のような場合のご依頼にはお応えしかねる場合もございます。何卒ご了承ください。
- 個人のお客様(自費出版を除く)
- お急ぎでのお見積り依頼
- 仕様(サイズ・数量・用紙・カラー/モノクロ指定・製本方法・加工)について明記のない依頼
- 印刷物もしくは用紙を持ち込んでのご依頼は、原則としてお断りしております。


営業スタッフ訪問エリア:大阪・京都・神戸・東京23区(スタッフの人員に限りがあり、必ずしもご期待に添えない場合もございます。)また、個人のお客様からのお問い合わせは自費出版を除いてはお断りすることがございます。(自費出版サイトはこちらから)
その他の地域でも、電話・メールによるご連絡で完結できる場合は、上記のエリア以外でも対応できることもございます。
詳しくはお問合せください。
「配色(カラー)」への配慮
カラーユニバーサルデザインとは、多様な色覚を持つさまざまな人に配慮して、色彩設計の効果的な使い方を吟味し、何が一番重要なのかと情報に優先順位をつけ、情報の整理を行うことをいいます。
色弱者だけでなく一般の人にとっても、整理された見やすいデザインを求められます。つまり、すべての人に情報がきちんと伝わるように利用者側の視点に立ってつくられたデザインの考え方のことです。
多様な色覚を持つさまざまな人への配慮したデザインが求められます
ーさまざまな色の見え方のシミュレーションー
色弱の中にもいろいろなタイプがありますが、赤と緑の見分けがつきにくいP型とD型が多数を占めます。このタイプは女性よりも男性のほうが遺伝子的に特性が出やすいと言われています。
色弱者は色を感じる仕組みが正常者と異なり、明るさや鮮やかさがかわると正常者と違った見え方をするという特性を持っています。
- 一般的な見え方
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- 一般的な見え方
- 赤色が判別しにくいため「赤と緑」「オレンジと黄緑」の見分けが難しい。
また濃い赤は暗く見えるので黒との区別しにくい。
- T型の見え方
- 黄色が赤色に近く、青みの違いが分かりにくい
※プラグインファイル「VischeckJ」による色弱者のシミュレーション
※呼称について
色の識別が一般と異なることを、色盲・色弱・色覚異常・色覚障害などと呼ばれることがあります。弊社HPでは、カラーユニバーサルデザイン機構(CUDO)に基づいて、「色弱」とさせていただいております。何卒ご了承ください。
必要な情報を正確に伝えるカラーユニバーサルデザインのポイント
カラーユニバーサルデザインを行う上で最も大切なことは、色に意味を持たせ、色だけに頼った情報提供を行わないことです。つまり「色なしでも理解できるようにデザインし、その上で強調のために色を添える」ということが基本になります。
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【1】どのような色覚の人にもなるべく「見分けやすい配色」を選ぶ。
- 色弱者の方には区別しにくい配色があります。「青と紫」「深緑と茶色」「赤と緑」「水色とピンク」などが識別しづらい色の組み合わせになります。
さらに、彩度の高い色に比べて「灰色と淡い水色」「灰色と淡い緑」などのような彩度の低い色の組み合わせは識別がより困難になります。
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【2】色だけでなく「形」「位置」「線種」などの違いを併用し、
確実に情報が伝わるようにする。 - 区別しにくい色の隣接を避け、明度・彩度の差が大きい色を使うことで識別しやすくなります。また、色を塗った部分に、横線や点などの「柄」を加えることにより、柄の違いで情報を識別できるようになります。
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【3】色名を使ってコミュニケーションすることがある場合は、
「色名や記号、番号を明記」する。 - 改善前よくある申請書などの書類や路線図では、色のみの情報だと色弱者の方には分かりにくい場合があります。
改善後
色の名前を用いてやりとりされる可能性のあるものは、色の名前、記号や番号などを合わせて記載することで、色が分からない場合であってもコミュニケーションを図りやすくすることができます。
コラム「印刷のたまご」
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「文字」への配慮
加齢に伴い老眼や白内障といった症状が現われやすい高齢者や、弱視(ロービジョン)や視野の狭い方など、多種多様な視覚機能の低下があります。
そのため、文字の見え方は見る人によって異なり、それらの人たちに配慮した文字デザインが必要とされています。
「見やすい」「読みやすい」文字のデザインとは。
- 文字の大きさ
- 文字はできるだけ大きく。
高齢者の利用が多い場合、A4サイズの印刷物で14ポイント以上が望ましい大きさです。
- 行間/文字間
- 文字や行の間隔が詰めすぎていると、読みにくい文章になります。
行間隔や文字間隔は詰めすぎず、余裕をもたせてデザインします。
- フォント(書体)
- フォントによって、文章の読みやすさは変わります。高齢者や色弱者にとっても読みやすく、誤読されにくい書体を選びます。
見やすくて、読みやすい
ユニバーサルデザインフォントは印刷物の価値を高めます。
ユニバーサルデザインフォント(UDフォント)は、年齢や障がいの有無に関係なく、できるだけ多くの人が「見やすく」「読みやすく」デザインされたフォント(書体)のことです。
幅広いユーザーのベネフィットにつながるため、貴社の印刷物に付加価値を与えることができます。
【ユニバーサルデザインフォントの特長】
- まぎらわしい画線をなくして
シンプルなデザインにする
- 濁点部分のギャップを確保して
視野を高める
- ふところを広く確保して
つぶれを防ぎ読みやすくする
- 飛び出しの削除と調整
- アキを確保し潰れにくくする
高齢者向けの印刷物だけでなく、誤読トラブルになりかねないシーンでも重宝されています
・公共機関の案内表示や手続き用紙
・電機機器の操作マニュアルや取扱説明書
・薬品や食品の説明表示
・生保や損保などの約款
・バスの路線図やハザードマップなどの地図類
あさひ高速印刷ではパンフレットからチラシまで
「UDフォント」を使用した制作実例があります。
あさひ高速印刷では「UDフォント」を導入しています。公共施設で使うパンフレットなどの案内物や高齢者向けの印刷物、情報量の多く文字が小さくなりがちな広報誌などを制作する際に最適です。
既存の印刷物をより「読みやすくしたい」といったご要望の際にもUDフォント使用していただけます。
ユニバーサルデザインの制作実績
あさひ高速印刷で制作したカラーユニバーサルデザインの一部をご紹介します。
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関西国際空港ガイド「きずな」
(視覚障害者用点字版)いわゆる色弱者や高齢者だけでなく全ての人にも見やすいよう配慮した関西空港ガイドです。
高齢者の方でも読みやすいように文字が大きくなっているだけでなく、色の配慮を施し色弱の方にも見やすい配色になっています。
また、視覚障害者用に点字印刷も施してあります。≫ 詳しくはこちら
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- 個人のお客様(自費出版を除く)
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